9:00 出勤
バスと地下鉄を乗り継ぎ、北大へ。教室に着いたらまずパソコンを立ち上げ、メールやSlackのメッセージが来ていないかどうかチェックします。
9:30 実験やデスクワーク
写真は顕微鏡観察の様子です。
一週間の予定と照らし合わせて実験計画を立てるようにしています。在庫チェック当番があたっている週は、研究室の試薬や消耗品の数を確認し、必要に応じて調製や注文を行ってから実験を始めます。
12:00 昼食
実験が一段落ついたら昼食を摂ります。以前はセミナー室で食べていましたが、昨今のコロナ事情で、皆さんそれぞれ自分の机で食事をするようになりました。
13:00 実験やデスクワーク
この研究室では蛍光顕微鏡をよく使うため、画像解析、つまり蛍光画像から数値としてデータを取り出す作業が多々あります。ときには自動化や効率化のために、ソフトウェア上で簡単なプログラムを組むことも。うまく動いてくれたときには、パズルが解けたような爽快感があります。
14:00 ディスカッション
私は研究テーマとして、「細胞生理とイオンの関係」を取り上げたいと考えています。生理学といえば体液の恒常性、ホメオスタシスが有名ですが、細胞個々で見ていくと、腎臓や消化管の上皮のように、血漿や組織液のイオン組成とは大きく異なる溶液に接した細胞もあります。その時、それらの細胞の中では何が起きていて、その環境に適応しているのか。それに関して、大場さん、藤岡さんに最近得られたデータを見てもらい、何が考えられるかを議論し、今後の方針について相談しています。
19:00 文献検索など
実験とデスクワークが終わったら文献検索やデータ整理の時間です。現状でわかっていることを調べたり、得られた実験データをまとめたりしています。
柏木さん 一問一答
Q1:研究を始めたきっかけは?
私は小さい頃から本の虫だったのですが、とりわけ興味があったのが自然科学系の本でした。そのため、とにかく実験や研究と名のつくものが好きで、小学校から大学の頃までずっと、理系の実習は楽しみな授業の一つでした。そして漠然と、将来は研究ができる職業に付きたいなと思っていたのです。
Q2:細胞生理学教室を選んだ理由は?
この教室が担当している講義「生理学Ⅰ」がきっかけです。どの講義も面白いなと感じたのも一つですが、決め手となったのは大場先生が担当されていた研究紹介のコマでした。蛍光タンパク質により生きた細胞内のシグナル伝達が可視化されていくスライドを見て、当時の私は単純に「きれいだな」と感動していたような記憶があります。
Q3:細胞生理学教室に来て良かったことは?
研究者として成長できることです。MD-PhDコースから入ったこともあり、学部6年からようやく研究を始めたのですが、テーマ立てから実験計画、実験そのもの、データのまとめや発表の仕方、そして文章を書くところまでしっかりと育てていただいています。
Q4:後輩に送るメッセージ
この教室では学部生さんも研究しに来ています。生命の最小単位、細胞の中で起きている現象を見てみたい人、ぜひ見学に来てください!